2010年3月6日土曜日

博士号剥奪ニュース雑感

東京大学工学部のアニリール・セルカン氏の博士号が剥奪になったというニュースが流れてきた。職を辞したというニュースはないのでまだ現職のようだが、もしかするとそれも時間の問題なのかもしれない。(一部世間で)話題に上った去年の9月頃から時々経歴詐称疑惑に関するページや、Wikipedia上の経歴を見ていたのだが、とりあえず一段落ということだろうか。しかし時々タレントなどで経歴詐称のニュースを見たことはあるが、研究者として経歴を詐称して、少なくともニュースにまでなるのは珍しい気がする。しかし、Wikipedia上の経歴を見ていると(Wikipediaの記載もしばしばいい加減だと言う話もあるが)通常の経歴詐称とは違ってなかなか豪気な経歴が記載されていて感心するし(ほんとーだったらすげーなーって意味でね)、本も数冊出して講演もあちこちでされていたようなので、なんらかの才能はあるのだろう。よく言えば「人を楽しませる」才能だったり「話をおもしろくする」才能だったり、悪く言えば、というか悪く使えば「詐欺師」とかの才能になってしまうのかもしれないが。そういう意味では彼の書籍・講演も一度見てみたい気もするが、残念ながらもう講演はないだろうし(10年ぐらいかけて再起すれば別かもしれませんが)、書籍も絶版になるようです。とはいえ偉い先生のいい講演・講義を聞いていると、やはりちゃんとしたバックボーンとなる知識と経験を備えた上での話だからこそ素晴らしいということを痛感させられる。学問の世界での講演・講義はやはりそういう知識と経験の裏付けを持ってないといけないもので、そこが単なるエンターテインメントの講演とは違うところではないだろうか。しかし講演として他人に聞いてもらう以上「エンターテインメント」性もあるにこしたことはなく、そういう意味では「研究者」としてではなく「エンターテイナー」としては見習うところはたくさんありそうな気はする。

というか別に本は絶版にしなくてもフィクションとして出版すればいいんではないだろうか、という気もちょっとします。
出版されている本も『宇宙エレベーター
こうして僕らは宇宙とつながる』『タイムマシン』『ポケットの中の宇宙』という感じでタイトルだけ見てもなかなか人の興味の惹き方はよくわかってそうです。

たろう

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