2010年3月27日土曜日

ILO/KOSHA National Training Workshop on Prevention of Pneumoconioses last day

ILO/KOSHAワークショップ最終日の報告(また一日遅れ)。午前中のほとんどの時間を使って昨日の午後に行われた個人読影試験の答え合わせタイム。私はparticipant、つまり受講生枠での参加だったが、試験時間中、Yuki's
Corseのお手伝いをしていたので答えを合わせるものがない。回答だけ埋めても空しいだけなので、フィルムを見て話を聞くほうに集中。しかし講習への向き合い方はやはり人それぞれなのか、お国柄なのか・・・とりあえずいろんな人がいます。韓国の人たちのほうが熱心かつ真面目に見えるのはやはり我がこと(韓国主催)だからか、お国柄か。かたや昨日の試験の答えあわせするでもなく出てくる解答を写してるだけっぽい人も・・・。フィルムなしに回答用紙だけあっても困るだけなんじゃないかと思うのですが・・・。
その後に日下先生による金属肺(Metal
Lung)のレクチャー。いろいろな金属でも肺の病気は起きてます。ベリリウム、超硬合金、インジウム・・・ナノテクとかハイテクの国であればこそレアメタルを使って起こってみたり、今後もどんな病気が出てくるやら・・・という気もします。
で、午後からは韓国のじん肺について討論の後、証書の配布があって終了。4日間みっちりは結構大変でした。

2010年3月26日金曜日

ILO/KOSHA National Training Workshop on Prevention of Pneumoconioses 2日目3日目


ILO/KOSHAワークショップももう三日が終わり明日を残すのみ。毎日更新しようと思っていたが、写真も撮っていたが昨日はちょっと事情があり更新をSkip。いや、別に夜中まで忙しかったわけではなくむしろ時間はあったのですが、諸般の事情により、というところです。
さて、昨日は我が日本チーム(日下先生と私だけですが)による日本のじん肺の現状の話があり、日下先生のおかげで偉そうにも私も壇上に立つことに・・・。えっと・・・はい、よくわからずしどろもどろです。意外に緊張するんです。っていうか英語はやっぱり得意からは程遠いのです。とまぁとにかくそれが昨日の話で、昨日のWorkshop終了後にはAIR
Pneumoのミーティング(これも話し出したらきりが無いですが)。
そして、本日はワークショップの受講生たちの試験があり、裏で日下先生による講習会が。英語での日下先生の講習は非常に勉強になります。ゆっくりわかりやすく話してくれますし。そんな講習の様子の写真を・・・かっこよく撮ろうと努力してみましたが、なかなかかっこよくはとれませんでした。もっと写真の腕を・・・いや、それ以前にやはりまともにカメラを持ち歩くべきでした。(でも意外と撮った写真を見てみると使えそうないい写真があった不思議)
ちなみにこの2日間の座学ではKurt先生によるICOERD(International Classification of HRCT for
Occupational and Environmental Respiratory Diseases,
Prof.Yukiが筆頭著者の本、これもまたどこかで機会を見て解説をしないと・・・)の解説もあり、日下先生による講習会でその読影も実際にやってもらったがなかなか好感触。好感触を得て、広がってくれるといいのだが、初版本売れきっているのがちょっと悩みの種である。

という文章まで作っておきながら、さらに翌日になってから投稿している私・・・

たろう

2010年3月23日火曜日

ILO/KOSHA National Training Workshop on Prevention of Pneumoconioses 初日

今日より・・・あれ?4日間?ILO(国際労働機関)/KOSHA(韓国労働衛生機関)によるじん肺予防ワークショップに参加だが、本日は日本代表のYukiの出番は無いのと、あまり専門的な話ばかりでも、ということで普通にあちこちで馴染みの或るあたりのネタを・・・と思って、Dr.ParkerによるOverviewのときに写真を撮ったのだが・・・一枚目だったのでボケボケ。油断していたり、慣れてないときにはそういうときもあります。2枚目はましでしょ?本日二枚目の撮影だったから、1枚目失敗したのでぶれないように保持(笑)。まぁ、メインは話を聞くことになるので、あまり写真に熱中もできませんし。ということで一応わか・・・らない気もしますがそんな1枚目のParker先生が出しているスライドはデニムのジーンズ。日本ではトンネル工事してた人とか、建設労働者などを中心に有名なじん肺ですが、じん肺を起こすのはそれだけじゃなくて、馴染みの或るものでもじん肺は随所で起こっております。そのひとつとしてこのデニムのジーンズ作成でもじん肺は起こっています。後日本でなじみがあるのは畳を作るイグサでなるイグサ塵肺(たたみじん肺)とか。Parker先生の話でも出てきたのですが、塵肺の原因となる珪素(Silica)はどこにでもあるので意外にいろんなところで起こって、予防は大変なのです。
まぁ油断するとまた再燃してくるところもあるので、継続的に注意していくことが大事だというのは、どの病気でも同じ。呼吸器領域の代表疾患だと結核とか。結核なんか、一度緩んで再燃してしまったで、結核非常事態宣言とか出されて、今必死に再度駆逐中です。
で、3枚目が本日のパーティー会場の氷の彫像前で、やはりえらいお方たちのワンショット。携帯(正確にはSmartPhone)で撮影なのでタイミングがとれずにひとり横を向いておられる人がいるのは・・・ご容赦ください(;;)。
ということで、今日は写真がいまいちでした・・・

2010年3月22日月曜日

ILO/KOSHA-Workshop前日

当教室日下教授と田村の二人でILO/KOSHAのじん肺読影トレーニングコースに参加するため(無論、日下先生は講師である)ソウル入り。空港まで迎えにきていただいた李晃遠さんに聞きながらホテルまで案内してもらう。朝福井を、そして昼小松空港を出るときは天気は良好だったのに空港についてからは天気が悪く、ソウルではかなり雪が激しくなってきた。ホテルについて早々にチェックインもせず先に到着していたIgor先生、Jack先生、Kurt先生への挨拶を済ませた後、Yuki(日下の愛称)を交えた4者によるILOじん肺標準写真のデジタル化に関するTOP会談に突入。皆さん仕事熱心であるが、それだけじん肺標準写真のデジタル化は差し迫った問題ということでもある。いまや日本ではモニタ診断がメインで、世界的にモニタ診断が広がっているので、急務となっているのだが・・・。そんな世界のじん肺の基準の行く末に大きな影響を与える話なのだが、大きな影響を与えるだけあってなかなか決定に至らない。さて、ILOのデジタル標準写真が出てくるのはいつの日か。
二枚目の写真は、ホテルからとったソウルの雪の状況。ほんとに大雪である。瞬く間に積もり始めているし、明日はどんな状況かちょっと楽しみでもある。どうせホテルから出ずにワークショップに参加していることであろうし、どんなに雪が積もっても関係ないという楽観的な気分。
しかしこの雪景色を見ていると日本でも大人気を誇った韓流ブームの代表格『冬のソナタ』を彷彿とさせ・・・るかどうかは冬のソナタを見ていない私にはさっぱりです。

たろう

2010年3月18日木曜日

地域医療を考えるシンポジウム

直前の記載になって実に申し訳ない気もするが、当教室の研究会にも参加している井階先生も参加しておられる地域医療を考えるシンポジウムが来週3月22日の月曜日に福井駅前のアオッサで開催される。
医療崩壊という単語を聞く様になって久しく、政権交代前には既に自民党も無視できない状況となり、政権交代後民主党からも様々なアイデアが出されているようであるが、なかなか本当に現実が改善されているかというと難しい問題が山積しているのが実情である。そのような中で欠かせない意識が、やはり医療の主体は「患者」さんであるということだ。本当に病気でつらく、困っているのは患者さんで、おそらくその次にお困りなのがその家族だろう。中心はどこまでいってもそこであり、医療や介護の専門家は、専門家としてそれらを手助けはするし、その手助けこそが本分であり、本懐なのだが、残念ながら専門家の側も神仏ではない人間なので「救う」ことは難しい。そういう意味でやはり患者となる地域の方に医療というものを知ってもらう必要があり、このようなシンポジウムは非常に今後の日本の医療の再生のために大事なことである。
今回は現在の福井の地域医療を担っている先生とともに、非医療者の側として医療を支えようとしておられる県立柏原病院小児科を守る会の足立智和さんにも来ていただいており、お時間のある人には是非参加していただきたい。

たろう

2010年3月17日水曜日

研究会2010年3月16日

本日は澤先生による10年間の児童の体力と生活習慣の変化についての研究結果の報告。
年をとるとすぐ「最近の若い者は」といいたくなるというのはよく聞く話で、大昔の言葉にも残っていると聞いたことがあるが、さて、この10年で日本の児童はどうなってるのだろう。そのあたりは文部科学省からも全体的にどうなっているかは出ているのでそちらを参照していただくとして、本研究は児童たち(と低学年者には親)に生活習慣アンケートをとって、生活習慣との関係を見ているもの。今回のアンケート結果をみると意外に今の子達は10年前に比べれば運動を意識的にするようになっているようだ。ただ10年前と比べて体力が向上しているわけでもなく、データをもっと考察してみる必要もありそうだ。

演者:澤
参加者:日下、佐藤、平井、梅村、田村、周、清水、高橋、川岸

2010年3月12日金曜日

第83回産業衛生学会WebPage更新情報

3月10日に産業衛生学会のページに特別研修会で取得できる単位についての変更情報が公開されております。基礎(実地)がなくなり生涯(実地)のみへ。特別研修会は最終日、たぶんその頃には我々一同へろへろになってるか、むしろいよいよ終わるときなのでハイになってるでしょうか?いまから打ち上げだけが楽しみな感じですが、まだまだ開催までも時間があります。できるだけ準備を整えて臨みたいものですが・・・。
あ、余談ですが学会カウントダウンも設置しました。これを毎日見て学会に向けて気分を盛り上げてください。

学会開催まであと75日

たろう

2010年3月9日火曜日

研究会2010年3月9日

今日は小川先生によるHSPの研究結果発表。簡単に言えば、体を温めてから運動するといいよー、という話。
問題になったのは統計的には、ランダマイズ化について。二元配置分散分析について。多重比較について。関連と因果関係について・・・などなど。
まぁ研究・実験をしようと思ったら、グループ分けしないといけないのだが、どうグループ分けするかはなかなかに難しいところ。純粋にランダムにしてしまって「偶然」偏ったグループ分けになっても困るし、偏らないように予め配慮しながら分けると「ランダム」にならない。実験室での実験なら粒がそろっていて数も或る程度そろえ易いのでランダムにすれば大丈夫なことが多いが、人間相手の場合は粒も数もそんなにそろわないので頭を悩ませることが多い。まぁ結果の段階になってからどうしようもないといわれたらそのとおりである。

演者:小川
参加者:日下、佐藤、平井、田村、周、

たろう

2010年3月8日月曜日

大阪土産

急遽実家に私用で帰ってきたのでお土産に551蓬莱の豚まんを購入。子供時代から好物ですがさすがに最近これをたくさん食べるとお腹に重いです。

たろう

2010年3月6日土曜日

博士号剥奪ニュース雑感

東京大学工学部のアニリール・セルカン氏の博士号が剥奪になったというニュースが流れてきた。職を辞したというニュースはないのでまだ現職のようだが、もしかするとそれも時間の問題なのかもしれない。(一部世間で)話題に上った去年の9月頃から時々経歴詐称疑惑に関するページや、Wikipedia上の経歴を見ていたのだが、とりあえず一段落ということだろうか。しかし時々タレントなどで経歴詐称のニュースを見たことはあるが、研究者として経歴を詐称して、少なくともニュースにまでなるのは珍しい気がする。しかし、Wikipedia上の経歴を見ていると(Wikipediaの記載もしばしばいい加減だと言う話もあるが)通常の経歴詐称とは違ってなかなか豪気な経歴が記載されていて感心するし(ほんとーだったらすげーなーって意味でね)、本も数冊出して講演もあちこちでされていたようなので、なんらかの才能はあるのだろう。よく言えば「人を楽しませる」才能だったり「話をおもしろくする」才能だったり、悪く言えば、というか悪く使えば「詐欺師」とかの才能になってしまうのかもしれないが。そういう意味では彼の書籍・講演も一度見てみたい気もするが、残念ながらもう講演はないだろうし(10年ぐらいかけて再起すれば別かもしれませんが)、書籍も絶版になるようです。とはいえ偉い先生のいい講演・講義を聞いていると、やはりちゃんとしたバックボーンとなる知識と経験を備えた上での話だからこそ素晴らしいということを痛感させられる。学問の世界での講演・講義はやはりそういう知識と経験の裏付けを持ってないといけないもので、そこが単なるエンターテインメントの講演とは違うところではないだろうか。しかし講演として他人に聞いてもらう以上「エンターテインメント」性もあるにこしたことはなく、そういう意味では「研究者」としてではなく「エンターテイナー」としては見習うところはたくさんありそうな気はする。

というか別に本は絶版にしなくてもフィクションとして出版すればいいんではないだろうか、という気もちょっとします。
出版されている本も『宇宙エレベーター
こうして僕らは宇宙とつながる』『タイムマシン』『ポケットの中の宇宙』という感じでタイトルだけ見てもなかなか人の興味の惹き方はよくわかってそうです。

たろう

2010年3月5日金曜日

メタボ研究:身体活動量のプレテスト

体を動かすことが1 日どの位あるだろうか?

ちなみに、手や腕を頭上に上げることは何回あるだろうか?

洗濯物を干す時や、頭上の棚から物を出し入れする時にはその動作が必要だ(だった)。しかし、洗濯は全自動でしかも乾燥機付き、棚の引き出しは出し入れし易くせいぜい腰のあたり。
このように、利便・快適性追求のあまり、先進国の時代の趨勢は身体活動量が一層減少に向かっている。
恩恵と対峙しているのがやっかいな“生活習慣病”、“metabolic syndrome”なのだ。近年、公衆衛生分野では身体活動の重要性が注目され、最近では“sedentary death syndrome”などの用語がシンボライズされている。

この身体活動を定量的に把握しどう評価するかが研究のキーポイントとだが、身体活動量を厳密に測定することは不可能に近い。例えば、質問紙で「野球1ゲーム2時間行った」、と回答を得たとしよう。だが、この情報だけでは過小(大)評価してしまう。回答者のポジションによってその身体活動量に大きな差異があるからだ。ピッチャーとめったにボールを受けないライトを想定すれば自明の理だ。
とは言っても、従来は、不完全ながらもその指標に質問紙(ゴールドスタンダードなもの)、カロリーカウンター、歩数計などが用いられて有益とされている。

まず、我々は、より定度と真度の高い指標を用いるべく質問紙と3次元加速度計にてプレテストを開始した。対象者はわが環境保健学教室のスタッフだ。順次お願いしている。皆さんご快諾くださり、こんなとき身内は有難いものだ。感謝、感謝。
3次元加速度計は1週間装着で、原則、就寝と入浴時以外は常時装着してもらうこととした。果たしてどんな結果かな…。
1週間後が楽しみだ。無論研究者として。


平井

学会ホームページ更新情報

密かに週2回の更新を目標としておりますが、なかなかネタがあってもそれをまとめてここに公開するまでには至らないこともしばしばですが、火曜日の研究会と金曜日あたりに学会関係の情報があればそれを、なければ何か近況で報告出来そうなことを載せていこうと思っております。
ということで本日は学会ホームページ更新情報で、ランチョンセミナー、イブニングセミナーの情報が更新されました。協賛企業各社のおかげでランチョンセミナー・イブニングセミナーも充実できて、感謝に耐えません。演題も十分に集まりましたし、いよいよ学会になだれ込んでいくだけ、な雰囲気が出てきております。
しかしセミナーも演題も興味深いものがたくさんあるのですが・・・私は見に行く暇はない気がします。

学会開催まであと82日

たろう

2010年3月2日火曜日

研究会(3月2日)

本日の研究会は大学院生の周華仕先生の「The Protocol of the Study on Reading CT Films of
Mesothelioma(悪性胸膜中皮腫のCT読影に関する研究のプロトコール)」。石綿による悪性胸膜中皮腫は尼崎のクボタ工場周辺の事例で一気にメジャーな話題となったが、最近その熱も冷めて一般にはあまり見向きされていないような気もする。一時のセンセーショナルさに流されるのではなく、必要なことは着実に実行していく必要があるのが学問だと思うが、そういう意味で石綿・中皮腫についても地に足をつけた研究が必要である。今回はプロトコールということで結果はまだだが、読影自体は始まっており、今後の解析の結果が期待される。

参加者:日下、佐藤、平井、梅村、田村、周、清水(敬称略)