2010年12月19日日曜日

第13回感作性物質小委員会会議

さて、土曜と日曜、泊まりがけで東京で会議。日曜日の昼にはそのままタイに向けて出発するハードスケジュールです。おかげで仕事もいっぱいたまって混乱気味なのか・・・朝スーツを着ようと思ったらカッターシャツがありませんでした。まぁだからといってポロシャツにスーツのジャケットとスラックスというのもかっこ悪いので結局普段着で参加させてもらいました。参加しないよりはまし、ということでご容赦いただける先生方の皆様に感謝の念が堪えません。
とまぁ私の失敗談はともかく、今回も感作性物質に関して議論をしております。これまでは主に新分類基準の作成が中心でしたが、ようやく分類基準はある程度まとまったため、個々の物質の分類の再検討に入っております。今までの議論の成果としての新分類基準については産業衛生学会の「許容濃度等の勧告(2010
年度)」の中の「�.感作性物質(暫定)」にまとまり出版もされましたので興味のある方はそちらも見てもらえるとありがたいです。(Googleで「許容濃度等の勧告」とかで検索かけるとPDFが出てきます)
分類基準策定ということで一つの到達点は見たのですが、仕事というのはすればするほど増えるもの・・・。新たな分類基準での感作性物質のリストアップ作業ということで、MAK(ドイツにおける感作性等の検討をしているところ)やNITE(日本の製品評価技術基盤機構という組織、やはり化学物質の安全管理という側面から感作性も含めて情報を取りまとめている)などの他の類似・近縁の組織でのリストアップされている物質などについて、我々の分類基準での検討が本格的にはじまりました。まずは今まで分類基準作成の中でやってきた物質について、完成した分類基準での評価を行いはじめたのですが、意外にここでも様々な議論が出てきました。分類基準作成の初期段階での構想されていたものと、現在の完成したものでは少し違っているため、再度論文を読み直さないと評価が確定しづらい物質も出てきたためです。こういうときに役に立つInternet。数人の先生(大槻先生、土橋先生、私)あたりがノートパソコンを開いてPubmedなどに接続、議論しながら議論内容についての情報の収集も並行しています。そうやって現在新たな分類基準での分類確定作業が進められています。また前の会議のときにちらっと書いたQSARについての検討も行われました。
最後にそのQSAR関係、ということで、EuroQSARという学会に参加した湯田さんより学会報告がありましたが、気になったのは前回(?)のEuroQSARの話でした。豪華客船で地中海クルーズして地中海沿岸の主要都市を回りながら学会って、そんな豪華な学会ありですか?っていうかそんな豪華な学会・・・参加費いくらするんでしょう?

参加者:日下幸則(福大)、宮川宗之(労安研)、竹下達也(和医大)、佐藤一博(福大)、青山公治(鹿大)、上田厚(熊大)、梅村朋弘(福大)、大槻剛己(川崎医大)、鹿庭正昭(国立衛研)、亀尾聡美(群大)、原田幸一(熊大)、田村太朗(福大)、土橋邦夫(群大)、福島哲仁(福島県医大)、皆本景子(熊大)、山下邦彦(ダイセル化学工業)、吉田貴彦(旭川医大)、柴田英治(愛医大)、湯田浩太郎(インシリコデータ)、シロイ(富士通)

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