2010年10月20日水曜日

研究会2010年10月19日

昨日は研究会でした。研究会もお休みも交えながら一応開催はしているのですが、ブログへの掲載が滞っております。
ここ直近二回はともに私が関係しており、前回10月12日は私自身が「悪性胸膜中皮腫のCT読影ガイドライン」なるものを発表させていただきました。
昨日は、8月、夏休みを利用して、私の元へ疫学や統計の勉強をしにこられた医学科の6年生荒尾君に発表してもらっています。内容は肺がんの予後因子の検討ということです。
ひとつは荒尾くん自身が仮説を立ててもらった「化学療法の進歩だけじゃなく、その他の全身状態管理の進歩についても予後の改善因子となっているのではないか」という視点から解析してみました。もっとも全身状態管理の進歩というのが漠然としていることと、そのようなデータが手元にないという現実もあって、1990年代と2000年代で、治療されていない人たちの予後を比較してみよう、ということをやってみたのですが・・・。選択バイアスがかかってしまってどうも綺麗には結果が出なかったというのが現状でした。
もう一点は非喫煙者にくらべて喫煙者の予後が悪いのはわかっているのですが、そこからもう一歩推し進めて喫煙量と予後の関係について検討したもので、まぁこちらはそれなりに綺麗な結果が出た気がします。
いずれにせよせっかく勉強してもらった成果発表として当研究会で発表しましたが、できれば荒尾くん自身にどこかの学会で発表してもらおうかな、と思っています。もっとも肺癌学会は来月頭で、すでに抄録締切りは終わっており、どこにいつ出すかは彼自身の進路のこととも考えながら、とは思っています。
学生さんの発表ということで指導的な質問もいただきながら、彼自身勉強になったのではないかと思います。
さて、この調子で来年・再来年と研究や疫学・統計に興味をもった生徒が自主的に学びに来てくださると非常に嬉しいのですが。

たろう

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